
石川県重症心身障害児(者)を守る会の会長をさせて頂いております永井一郎と申します。
33歳になる長男は、気管切開及び胃ろうなど医療的ケアが必要な重症心身障害者です。
息子が成人するまでは、肺炎や手術の繰り返しでした。月の半分は家族付き添いの入院生活、ということも多々ありました。
最近は体調も安定し、主治医による往診・在宅での福祉サービス・デイサービス・ショートステイを使いながら自宅での生活を穏やかに送っております。
私はこれまで特別支援学校のPTA会長、肢体不自由者父母の会の役員をさせて頂いておりましたが、単身赴任を契機に一旦役を降りました。しかし守る会の山本前会長が体調を崩されたため、2年前会長をお引き受けいたしました。
普段なかなか金沢に帰れず、会の活動は会員の皆さんにお願いしており、大変申し訳なく思っています。
それでも、できる範囲で子供たちの生活環境が良くなるように最善を尽くしたいと考えております。
守る会には三原則というものがあります。その中の「最も弱いものをひとりももれなく守る」という言葉にとても感動し、深く共感しました。
息子が入退院を繰り返していたころは、自分たちの生活に精いっぱいで、周りを見渡す余裕はありませんでしたが、医師・看護師・リハビリの先生・学校の先生・市役所の方・近所の方・友達など、息子を取り巻くすべての方にとても大事に支えられていることに気づくようになりました。
息子のためにも、少しでも恩返しがしたい、自分にできることは何か、と考えた時に「子供たちが心地よく生きていくための、社会との懸け橋になろう」と思うようになりました。
社会には、地域には、子供たちの力になりたいと思ってくださる方がたくさんいらっしゃいます。でもどうしたら良いのか?もどかしさを感じていらっしゃるかもしれません。その架け橋となるのが「親の会」だと考えております。
社会にはルールがあり、それを変えていくには知恵と努力が必要です。声を合わせ、各方面に働きかけないと何も成しえないことがわかってきました。
「弱いものをひとりももれなく守る」ためにも、皆さまのお力が必要です。
ぜひお時間がありましたら、会の行事を覗いてみてください。
このホームページ立ち上げが、皆さんとのコミュニケーションの架け橋となることを願っております。